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Duty of Care Awards 2017 - 『海外における企業の安全配慮プログラム』の受賞者を発表

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2017年Duty of Care Awards(『海外における企業の安全配慮プログラム』を表彰するグローバルアワード)の授賞者が、去る6月29日、ベルリンで開催された受賞式にて発表されました。インターナショナルSOS財団が主催するこのアワードは、Duty of Care Summitの後に開催され、海外出張や駐在中に遭遇する可能性のあるリスクの軽減に尽力した企業や個人が表彰されました。

審査員は計9つのカテゴリー「イノベーション」、「ソート・リーダーシップ」、「レジリエント・ケア」、「コミュニケーション」、「パートナーシップ」、「リモートヘルスケア」、「渡航リスク軽減の投資効果」、「安全配慮義務アンバサダー(個人)」、そして「ドイツの中小企業:安全配慮プログラム」に寄せられた、17の業界(*1)、32か国(*2)からの応募を審査しました。

世界最大級の損害保険会社であり、2017年 Duty of Care Awardsのメインスポンサーを務めるChubb(チャブ)のヨーロッパ担当リージョナルプレジデントであるアンドリュー・ケンドリック氏は次のように語っています。

『安全配慮義務の遂行は、あらゆる業界の企業・団体にとって不可欠であり、事業の持続性確保やコンプライアンス順守のためだけではなく、風評被害や法的問題を防ぐ手立てにもなります。しかし何よりも、企業の最も重要な資産である従業員を守ることに繋がります。

Chubbは、安全配慮義務を効果的に履行することは価値のあることだと考えます。そのため、重要度が年々増していくこの分野におけるベストプラクティスを広く世に発信することは非常に重要であると認識しており、本アワードに応募していただいたすべての企業と団体を称えたいと思います。』

インターナショナルSOSの共同創業者で代表取締役社長兼最高経営責任者であるアーノルド・ヴェシエは、インターナショナルSOS財団を代表し、次のように述べています。

『Duty of Care Awardsでは、従業員の安全保護の観点から参加企業の取り組みを称えています。リスクを軽減する予防策の重要性は高まり続けています。各企業が地域や個人のリスク要因や脅威を調査し、予防策を講じることで従業員の健康と安全を守っています。本年度の応募では、それらのプログラムが実際にどのように機能しているかを審査しました。』

Duty of Care Awardsでは、企業の安全配慮義務に関わる分野の世界的権威をはじめとする有識者が審査員を務めました。審査員は以下のサイトで紹介しています。

Duty of Care SummitおよびAwardsの詳細については、www.dutyofcareawards.comをご覧ください。以下、各カテゴリーの受賞者と主な受賞理由をご紹介します。

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*1) 自動車、防衛、資源開発/採鉱、インフラ、消費財、金融、食品、テクノロジー、ホスピタリティ、製造、マスコミ、NGO、医薬、専門サービス、小売、教育、スポーツとレジャー、通信の会員企業から応募がありました。

*2) オーストラリア、オーストリア、バングラディシュ、ベルギー、ブラジル、カンボジア、カナダ、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、香港、インド、イタリア、カザフスタン、マレーシア、モーリタニア、メキシコ、ミャンマー、オランダ、ナイジェリア、ノルウェー、シンガポール、南アフリカ、韓国、南スーダン、スペイン、スウェーデン、スイス、タイ、イギリス、米国に拠点を置く企業から応募がありました。
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2017年Duty of Care Awardsの受賞者:

コミュニケーション賞 : Marks and Spencer plc(マークス&スペンサー)
イギリスの大手小売業者Marks and Spencerは、59か国にわたる1,382の店舗に8万3,000人の従業員を擁しています。

同社の応募では、小売業界の中でも特に総合性が高いトラベルセキュリティプログラムが強調されています。従業員を守るための取り組みが素晴らしく、トラベルセキュリティアプリや渡航管理規約、リスクが高い地域への「ロケーションチェックイン」が広く利用されています。重要なのは、Marks and Spencerは有事の対応が非常に優れているという点です。

次点:PTT Exploration & Production Public Company Limited(PTTエクスプロレイション&プロダクション・パブリック・カンパニー)
奨励賞:Kongsberg Gruppen ASA(コングスバーグ・グループ)
特別賞:Ausenco(オーセンコ)


イノベーション賞 : ABB(ABBアセア・ブラウン・ボベリ)
年間の海外渡航者は3万人、出張数は20万回に達するABBは、事業の国際展開が活発な企業です。同社が安全配慮義務を果たすためには、渡航者の安全確保が不可欠です。2016年に新しい渡航リスク管理プロセスと、渡航承認システムを導入したほか、既存の行動規約と外部プロバイダーのテクノロジープラットフォームを統合しました。

旧来のシステムでは手作業での面倒なデータ入力が必要でしたが、それに代わる新システムが導入されています。新しいプラットフォームでは、渡航前のアラートメールが自動化され、eラーニングを利用できるほか、出発前に経営陣の許可が必要な仕組みになっています。危険性が高い渡航先の場合は、従業員が渡航に関する詳細なブリーフィングを受けます。導入以降、より多くの従業員がツールを利用するようになり、社内の出張規定の準拠状況も改善されました。

次点:Citibank(シティバンク)
奨励賞:Shell(シェル)
特別賞:Reliance Industries Limited(リライアンス・インダストリーズ)


パートナーシップ賞: WINDEA Offshore GmbH & Co. KG(ウィンディア・オフショア)
WindeaCareはドイツの6社の企業による合弁事業で、海上に配属されている従業員に総合的な医療サポートを提供しています。この独自の事業では、医薬、救急サービス、海事科学、航空、風力エネルギーなどの技術が結集されています。

WindeaCareは北海、バルト海沖合の風力発電地帯における医療サービスの欠如を解消するための取り組みを行っています。このモデルにより、医療サービスの質が向上し対応までの時間も短縮されました。救急隊員を現場外に待機させ、専門トレーニングも提供するほか、24時間365日遠隔医療システムの利用が可能で、ヘリコプターと救助艇もスタンバイしています。WindeaCareは、コストを最適化したソリューションで、遠隔地を飛び回る従業員にも継続的に医療サポートを提供しています。

次点:English Schools Foundation(イングリッシュ・スクール・ファウンデーション(ESF))
奨励賞:Allstate Corporation(オールステート・インシュアランス・カンパニー)


リモートヘルスケア賞 : Nestlé Australia Ltd(ネスレ・オーストラリア)
世界の中でも、パプアニューギニアほどの遠隔地は稀です。世界最大級の食品会社であるNestleは、ラエの工場で「職場の健康」という取り組みを開始しました。同社は「1回の事故」でも非常に大きな被害が発生するという考えから、業務に関連する事故や死者数をゼロにするという目標を掲げています。

工場ではマラリアの予防プログラムによって、初年度に病欠が12%から4%に減少しました。また糖尿病や心臓疾患、呼吸器疾患などの非伝染性の疾病の影響も調査しました。Nestleは喫煙、噛みタバコ、アルコールの摂取が食生活にもたらすリスクに関する啓発活動も行っています。こうした健康プログラムによって、職場での病気とコンプライアンスコストが減少し、従業員の生産性が高まりました。

次点:Broadspectrum (Australia) Pty Limited(ブロードスペクトラム)
奨励賞:Kinross Gold Corporation Inc.(キンロス・ゴールド・コーポレーション)
特別賞:Forbes Bumi Armada Offshore Limited(フォーブス・ブミ・アルマダ)


レジリエント・ケア賞 : Toyota Boshoku(トヨタ紡織)
自動車業界向けの部品製造業者であるトヨタ紡織は、申し分のないリスク管理規約を導入しています。同社のアメリカ支社では、ラテンアメリカの駐在員や出張者が過去5年間にわたって有事に巻き込まれたことが一度もありません。この期間には、1年で平均140名以上の海外出張者が150万時間にわたって安全に業務に従事できたことになります。

トヨタ紡織は、リスク要因の分析、測定、上層部による支援の確保、継続的な改善、そして成果の計測とレポート作成といった施策を講じてきました。

次点:Mondi Group(モンディ・グループ)
奨励賞:Jacobs(ジェイコブズ)
特別賞:Petronas Carigali Nile Limited(ペトロナス・カリガリ・ナイル)


渡航リスク軽減の投資効果 : FirstRand Group(ファーストランド・グループ)
FirstRand Bankingグループは、First National Bank(ファースト・ナショナル・バンク)、Rand Merchant Bank(ランド・マーチャント・バンク)、WesBank(ウェスバンク)、Ashburton Investments(アシュバートン・インベストメント)から成る南アフリカの企業です。3万人の従業員を擁し、そのうちの3,000人は海外出張や駐在に出ています。しっかりとした渡航管理と、ライン管理、渡航管理手順の改善に向けた取り組みによって、安全配慮義務の投資効果を高めています。渡航を控えることではなく、渡航の安全確保に重点が置かれています。

同社のこのプログラムによって、事前に専門家に渡航アドバイスをリクエストすることが増え、退避しなければならない有事に巻き込まれたりすることなく業務効率も高まり、リスク管理を重視する企業文化が醸成されています。

次点:CLAAS(クラースCSE)
奨励賞:Experian plc(エクスペリアン)


ソート・リーダーシップ賞 : Johnson & Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
60か国で事業を展開しているJohnson & Johnsonは、世界有数の医療機器、医薬品、消費財のメーカーです。

Johnson & Johnsonの安全配慮義務では、理不尽な損害を被るリスクから従業員を守る基準を示しています。同社のグローバルセキュリティチームが既存の問題点を洗い出し、渡航リスク管理のレベルを上げる牽引役を果たしています。同社は地理空間画像や緊急時の距離的な影響分析、国ごとのリスクレーティングなどを活用して、非常に高いレベルでの渡航データのマッピングを行っています。また、渡航前のアラートメールや外部のアシスタンス会社、グローバルトラベルセキュリティのアンバサダープログラムの利用も活発です。

次点:Gentera(ジェンテラ)
奨励賞:Samsung Engineering Co. Ltd.(サムスン・エンジニアリング)


安全配慮義務アンバサダー賞 : Zebra Technologies(ゼブラ・テクノロジーズ)、ジアン・リコ・ルッツィ氏
ジアン・リコ氏は「業界の活動家」として、渡航リスク管理のガイドラインや基準の策定に取り組んできました。個人や企業のセキュリティ分野で17年にわたるキャリアがあります。同氏は従業員の渡航に伴うリスク軽減に優先的に取り組んでいる企業が増えていることに注目しており、安全配慮義務における過失がメディアや法人、政府によって精査される傾向が強まっていると指摘しています。

2015年には、現代のトラベルセキュリティリスク管理の成熟に関する修士論文がImbert Prizeの候補にノミネートされました。2014年には、BSI(英国規格協会)に対し、ビジネストラベルセキュリティに関する新基準の策定を提案しました。同氏はインターナショナルSOSなどと協力し、「PAS 3001:2016: Working Abroad - The responsibilities of an organisation for health, safety and security(業務渡航 - 健康、安全、渡航セキュリティに関して企業が担う責任)」の策定にも尽力しました。このガイドラインは2016年に公開され、渡航リスク管理プログラムを策定するための、戦略的な方向性や業務上の指針となりました。

次点:CMI Group(CMIグループ)、ガエタン・ルフェーヴル氏
奨励賞:
pladis Global(プラディス・グローバル)、スチュアート・ユースタス氏
Genpact Limited(ジェンパクト)、バインイート・セーガル氏
特別賞:Huawei Technologies Co. Ltd(ファーウェイ・テクノロジーズ)、リミン・バイ氏


ドイツの中小企業: 安全配慮プログラム賞 : 受賞者:KHS GmBH(KHS)
充填包装機器メーカーのKHSは、ドイツのドルトムントに拠点を置き、5,000人の従業員を擁しています。製造施設はメキシコ、ブラジル、インド、中国にあります。

KHSは、グローバルに活躍する従業員のために、プロジェクト中に安全な環境を確保する取り組みを進めています。安全配慮義務の遂行は、プロジェクトの入札段階から始まります。KHSは、プロジェクトで使用する交通機関と住宅の安全性を評価し、現場の総合的な安全性監査も実施します。危機管理や事業の持続性などを含めた、総合的な安全配慮義務の遂行に取り組んでいます。KHSは従業員に対し、ストレス管理、個人の回復力など良好な健康を維持するための関連プログラムを実施しており、渡航者が健康保険、生命保険に加入し、医療や安全面でのサポートも受けられるようにしています。

次点:Welthungerhilfe e.V.(飢餓援助機構)、ドイツのNGO
奨励賞:Alfred Kärcher GmBH & Ko. KG.(ケルヒャー)、ドイツのメーカー


以上が受賞者です。


インターナショナルSOS財団について

インターナショナルSOS財団(www.internationalsosfoundation.org)は安全配慮義務を推進する団体として2011年に創立されました。グローバリゼーションの進展により、多くの個人が国境をまたいで移動し、不慣れな環境で働くようになりました。渡航が増えるにつれて、個人が健康、安全、治安上のリスクに曝される機会も増えています。潜在的リスクの研究、理解、軽減策を通じて、海外や遠隔地で働く従業員の渡航安全、健康、福利厚生を向上することを目指しています。

当財団はインターナショナルSOSからの助成金で設立された登録慈善団体であり、完全に独立した非営利団体です。Duty of Care(企業の安全配慮義務)とインターナショナルSOS財団についての詳細は、こちらをご参照ください。

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