Blog on Duty of Care 海外における企業の安全配慮義務

発生対応では遅い! ~リスク認識・準備することから始まる出張者のリスク対策と企業の安全配慮義務~【1】海外出張と出張者の認識

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益々増えるモバイルワークフォース(派遣&出張)

プライスウォーターハウスクーパースの国際間異動に関するレポート『モダンモビリティ調査2014』によると、「89%の企業が今後2年間に国際間異動数の増加を計画している」と回答し、異動の種類別では、「1年以内の短期派遣(58%)」、「海外出張(57%)」が増えていると回答している。 また、「85%の企業が、事業目標達成のために国際間異動が重要だ」と回答し、「75%の企業が、従業員を派遣する地域と、自社が成長を目指す重点地域は同じだ」と答えている。

出張者の認識

では実際に海外に出向く出張者本人の認識はどうであろうか? 下記のようなデータがある:
・86%の出張者は、海外出張中も従業員の身の安全を守り続ける法的義務が会社にはあると考えている
・78%が、海外出張時に緊急連絡先番号を携帯していない
・50%が、緊急事態発生時の会社側の対応不備については、何らかの法的手続き(訴訟等)を検討する
・38%が、出張先のリスクについて調べたことはない

(Business Travel Report 2007)

いざ出張となると、出張先での仕事の準備や調整に追われ、事前に渡航先のリスクについて調べることは少ないと思われる。よほどその国について「危険」という認識が無い限りは、多忙で後回しになりがちではないだろうか。

緊急連絡先電話番号については、何らかの形で上司や会社の番号は必ず携帯に事前登録されていたり、緊急連絡網を整備していても、週末夜間含めて社内で24時間対応されている非常通報用電話番号を自社で整備している会社は大手企業でも意外と少なく、「たぶん繋がるだろう...ダメなら次の人に電話してみる」といった一抹の不安を抱えながらという企業も多いのが実態だ。

使用者の従業員に対する安全配慮義務の観点では、現在では多くの国で、海外渡航従業員の健康と安全を確保するための合理的な措置を講じない組織に対して、法的な責任を問う声が高まっている。
(シンガポール日本商工会議所10月号に寄稿した文章より)

【2】海外出張に伴うリスク

Written by 福間 芳朗

インターナショナルSOS/コントロール・リスクス セキュリティディレクター
日本・韓国地域責任者。渡航先である特定国・都市・地域のリスクに関するアドバイスから、緊急時には現地での国外退避オペレーションを担当。駐在・出張者を対象としたリスク回避に関する研修の講師や、緊急避難計画コンサルティングも行う。トラベルセキュリティーサービス担当以前は、日本企業の欧州・アフリカ進出コンサルティングや、外資系企業にて人材サービスや日本進出コンサルティングに携わる。また、フランス軍に5年間所属し旧ユーゴスラビアや中央アフリカでのオペレーションに参加した経験あり。

インターナショナルSOSは、海外で活躍される企業や
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http://www.internationalsos.co.jp/

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