ケーススタディ
中東での危機管理支援|紛争地からの従業員の国外退避を支援【事例】
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2025年6月13日未明、イスラエルがイランの核・ミサイル関連施設を空爆したことを契機に、両国間で武力衝突が勃発しました。
その直後、イスラエルは民間航空機の飛行を禁止し、空域を閉鎖しました。これを受けて、多くの企業様から、現地に滞在する従業員の避難支援をインターナショナルSOSに要請いただきました。
避難を必要としていたのは、イスラエル国内で働く輸送機器メーカーの従業員36名と、テルアビブおよびエルサレムに滞在していた母親と3人の子どもたちでした。これらの方々には、単なる輸送手段ではなく、安全な国外退避を実現するための現地に精通した専門家の支援が求められていました。
各分野の専門家たちによる協議の結果、40名全員が同日に出国可能なバスによる陸路移動が最善と判断され、即座に実行に移されました。
提案の内容は、6月17日にバスでヨルダン・アンマンへ向かうというもので、同年1月に実施した国外退避支援の経験から、シェイク・フセイン/ヨルダン川国境検問所の利用をアドバイスしました。
避難要請を受けてから24時間以内に、信頼できる現地のセキュリティ会社と連携し、イスラエル側・ヨルダン側の両方で護衛付きの陸路輸送を手配しました。出発前には、参加者に対して、道中の遅延リスクや避難手順、国境通過時の流れなどについて詳細に事前説明をしました。
移動中にはミサイル警報が発令され、一行は途中で一時避難を余儀なくされましたが、インターナショナルSOSの専門家が状況をリアルタイムで把握し、随時指示を出して、安全な移動を支援しました。
国境地点では厳しいセキュリティチェックによる長蛇の列でさらなる遅延が生じましたが、専門家チームが現地の一行と常に連絡を取り合い、進行状況の確認や心理的なサポートをおこなうことで、40名全員が落ち着いて移動することができました。
移動中の警報や遅延はあったものの、40名全員の国外退避は無事に完了し、移動先のヨルダンでは、40名の宿泊施設と、後続のフライトもすでに手配していました。
支援要請をいただいた企業様からは、インターナショナルSOSの専門性、危機下における冷静な案内、移動前~移動後まで一貫しておこなわれた支援に対し、感謝の言葉が寄せられました。
本事例は、中東地域に関する深い知見と、信頼のおける現地パートナーとの連携、さらに40年にわたる移動支援の実績という、インターナショナルSOSの総合力が発揮された好例です。