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ISO 31031とは?教育機関の移動・渡航リスク管理ガイドラインを解説

研修旅行に行く学生たち

新たな国際ガイダンス規格 ISO 31031とは?

毎年、世界中で何百万人もの若者が学校行事や研修旅行に参加していますが、リスク管理が十分でないことにより、負傷事故や、場合によっては死亡事故につながるケースも少なくありません。ISO(国際標準化機構)は、こうした教育分野特有のリスクマネジメント上の課題に対応するため、新たに 「ISO 31031:移動・渡航リスクの管理に関する組織向けガイダンス」 を発行しました。

ISO 31031は、若年者や学生、大学・教育機関による移動・渡航に特有のリスクを体系的に管理することで、学生に関わるインシデントの防止を目的としています。また、教育機関が教職員および学生の安全を守るために重視すべきポイントを明確に示しています。

なぜISO 31031が必要なのか

学校行事や研修旅行は、学習、異文化交流、個人の成長といった観点から重要な教育体験です。一方で、移動や渡航には内在的なリスクが伴います。近年の調査では、学校行事中に発生する多くの事故は、適切な計画とリスクマネジメントによって防止可能であることが示されています。ISO 31031が求められる背景には、以下の要因があります。

1.移動・渡航の複雑化

現在の学校行事は、地域内の日帰り活動から、長期にわたる海外渡航まで多岐にわたります。活動内容の多様化により、管理すべきリスクも増大しています。さらに、医療リスクや治安上の脅威を含むグローバルなリスク環境の変化により、教育機関が直面する安全上の課題はこれまで以上に複雑化しています。

2.未成年者の脆弱性

若年者は、事故、健康問題、治安上の脅威に対して特に脆弱な立場にあります。ISO 31031では、こうした特性を踏まえ、若年者の安全・安心を確保するための具体的な指針を提供しています。

3.グローバル規模での参加

世界中で何百万人もの学生が移動・渡航を伴う教育活動に参加しています。こうした状況において、共通の枠組みに基づく標準的なリスク管理アプローチの重要性は、これまでになく高まっています。ISO 31031は、世界中の組織が採用可能な普遍的なフレームワークを提供します。

ISO 31031の主な構成要素

1.適用範囲と対象

ISO 31031は、国内の日帰り移動から、数か月に及ぶ海外渡航まで、あらゆる形態の移動・渡航を対象としています。教育、研究、研修、課外・レクリエーション活動など、目的を問わず適用されます。

2.リスクマネジメント・フレームワーク

本規格では、組織のガバナンスや意思決定プロセスに組み込まれた、構造的なリスクマネジメントの重要性が強調されています。移動・渡航に伴うリスクの評価および対応に関する指針を示し、リスク管理を一過性の対応ではなく、継続的なプロセスとして確立することを求めています。

3.安全・セキュリティ

初等教育から高等教育までの学生を含む若年者の安全とセキュリティを確保するため、具体的な管理策が提示されています。未成年者の脆弱性を考慮した保護措置も含まれています。

4.緊急時対応計画

ISO 31031は、実効性のある緊急時対応計画を策定するためのベストプラクティスを示しています。緊急事態への備えとともに、関係者それぞれの役割と責任を明確にすることを重視しています。

ISO 31031導入のメリット

  • 安全性の向上
    ISO 31031に沿った対応により、学校行事や若年者の移動・渡航に伴うリスクを大幅に低減できます。
  • リスクマネジメントの高度化
    包括的なフレームワークにより、計画から実行まで一貫したリスク管理が可能になります。
  • 説明責任と信頼性の向上
    本規格の採用は、安全およびリスクマネジメントに対する組織の姿勢を明確に示し、社会的信頼性の向上につながります。

インターナショナルSOSが提供できる支援

ISO 31031は、ISO 31000ファミリーの中でも、若年者および教育分野の移動・渡航リスク管理に特化した重要なガイダンスです。本規格を導入することで、教育機関は学生の安全・安心を確保し、保護者、教職員、関係者すべてに安心を提供することができます。

インターナショナルSOSは、長年にわたり初等・中等・高等教育機関の安全配慮義務(Duty of Care)を支援してきました。ISO 31031に基づき、教育機関が自組織の取り組みを客観的に評価できるセルフアセスメントツールを提供しています。この評価結果は、経営層や関係部署との議論・改善に活用することが可能です。

ISO 31031に基づく無料セルフアセスメントはこちら(英語)

若年者の移動・渡航リスク管理や、企業の従業員の移動・渡航リスクに関する個別のご相談は、こちらからお問い合わせいただけます